あたりまえを言葉にする習慣

我が家ではお決まりになっていることがあります。

それは家事の報告をするということです。

きっかけは結婚当初です。

仕事をして帰宅後、お風呂掃除と夕飯作りをして食卓についた時、会社をでてから一度も座っていない事に気付いた私。

その事をそのまま口に出し「お疲れ様です」と私が大きな独り言をつぶやくと

「お疲れ様です。ありがとうございます」と夫が言ってくれたのです。

すると翌日、夫が「洗濯物をたたみました」と私に告げ、

それに対し私も「ありがとうございます」と返しました。

そんなことから「食器を洗いました」「靴を揃えておきました」と続き、

お互いがあたりまえにしていた家事を把握・分担し、感謝をすることが習慣となりました。

一見微笑ましい夫婦のやりとりに聞こえますが、正直に言うと「ありがとう」の強要かもしれません。

結婚してから7年が経ち、今では感謝の言葉も義務的で棒読みになってしまいがちです。

でも、それでいいのだと思います。

「ありがとう」を言うか言わないかで、家の雰囲気は確実に変わるからです。

実は会社でも少し似たようなことがあります。

来客時のお茶出しに、上司は戻ると毎回「ありがとう」と声をかけてくれます。

こちらはあたりまえの業務なので、お礼のその言葉に少し申し訳なさを感じる事もあります。

とはいえ、あたりまえをあたりまえにしない上司のその一言が、やわらかい空気を作っているのだなと感じます。

特に会社では、毎日誰かがあたりまえにしてくれている仕事をつい見過ごしてしまいがちです。

言葉にしない限り、その人の頑張りは誰にも気付かれず埋もれてしまいます。

だからこそ、その行動に気付き、感謝を言葉にして伝えるだけで、「ちゃんと伝わること」に変わります。

それによって、前向きに仕事ができる雰囲気になっていくのだと思います。

「ありがとう」という言葉は「ちゃんと伝わっているよ」の合図なのかもしれません。

たとえ義務的で棒読みの「ありがとう」でもいいのです。

その一言があるだけで、お互いの居心地が少しずつ良くなっていく。

家でも会社でも、あたりまえを言葉にする習慣を大切にしたいと感じる日々です。